TN-SCOPE Science(SS)理数科
京都大学学びコーディネーターによる出前授業を実施しました
京都大学が高大接続・高大連携活動の一環として行う「学びコーディネーター」(京都大学大学院生)を講師に招き、「流体力学」に関する特別講義を実施しました。
理数科1・2年生を対象に、最先端の研究に触れる機会を提供し、課題研究に役立つ知識や技術の習得を目指すことを目的としています。流体力学という普段あまり馴染みのない分野を、「流れ星」や「交通渋滞」といった身近な例を用いてわかりやすく解説してくださいました。
生徒の皆さんからは、最初は難しそうと感じていた流体力学に、次第に好奇心を抱く様子が見られました。授業後、「すべての流体において当てはまる方程式があることに驚愕した」「難しい内容も、図や身近な例を用いて説明してくださり、よく理解できた」といった声が聞かれました。質疑応答の時間には、積極的に質問を行う姿が見られ、活発な議論が展開されました。
生徒の皆さんにとって大学での学びや研究の様子を直接体験してもらう貴重な機会となりました。最先端の研究に触れることで、自分の将来の進路について具体的に考えるきっかけを得て、進路選択にも大きな影響を与えたのではないでしょうかか。
今後もこのような出前授業を通して、生徒たちの探究心を育み、科学への興味関心を深めていきたいと考えています。
高校生が行う小学生対象理科実験出前教室 ~伝えよう科学の楽しさを!~
9月13日(金)に、理数科1年次生15名が、今年度も阿南市横見小学校の6年生16名を対象に、理科実験教室を実施しました。
今回は、iRobot社のプログラミングロボット「Root」を使用したロボットプログラミング教室を行いました。プログラミング言語「Scratch」を使い、イメージ通りにプログラムを作成し、タブレットでシミュレーションを行いながら、さまざまなミッションをクリアしていきました。高校生がアドバイスをしつつ、実際にコース上で動作を確認しました。
まず、Rootをコース上で1周させるミッションをクリアしました。次に、マーカーをセットしたRootでホワイトボード上に図形を描くミッションに挑戦しました。各グループで話し合い、円、三角形、四角形など、さまざまな図形を描くプログラムを作成して実行しました。
最後には、各グループが考えたプログラムを発表し、実際にコース上でRootを動かして図形を描いたり、イルミネーション機能で光らせたりするなど、創意工夫が光るユニークな発表会となりました。
SSH校として理科好きの生徒達を増やしたいという願いから小学生や中学生を対象として実施しています。今後も、続けていきたいと考えておりますので、気軽にお申し込みください。
2024 ロボットアイデア甲子園 四国大会 令和6年9月7日(土)
今年度の大会は、台風10号の影響で徳島大会が中止となりましたが、会場を香川県に移して合同開催されました。
ロボットアイデア甲子園は、産業用ロボットの見学後、実現可能かどうかではなく、さまざまな機械部品等の新しい使用法のアイデアを競うコンテストです。ユニークで斬新なアイデアが求められます。本校からは、理数科1年生5名が参加しました。
まず、ロボットシステムインテグレータについての説明があり、最先端の産業用ロボットに関する情報提供が行われました。その後、香川大学創造工学部機械システム工学領域の前山祥一教授より、「香川大のロボットに関する研究紹介」というテーマでご講演いただきました。続いて、実際に販売されている産業用ロボットの実演や、プロトタイプで現在も改良が進められているロボットの紹介があり、ロボット開発者から直接話を聞くことができる貴重な体験となりました。
ロボット見学後は、自由な発想で60分間、社会貢献やSDGsを踏まえた夢のあるアイデアを提案書にまとめました。
このイベントに参加したことで、新たな職業分野についての知見を得ることができ、将来の進路選択の一助となりました。貴重な体験を通じて、有意義な時間を過ごすことができました。
バッテリー教育プログラム:実習編(産業技術総合研究所 関西センター) 令和6年8月26日(月)
新たな産業の柱として徳島県が推進する「徳島バッテリーバレイ構想」の一環として、蓄電池に関する教育プログラムが導入され、本校がその指定を受けました。まず、7月には蓄電池に関する基礎知識を学ぶ授業(バッテリー教育プログラム:座学編)を受け、今回は大阪府池田市にある産業技術総合研究所(産総研)関西センターで小型電池製造実習を行い、理数科1年次生が参加しました。
実習は大きく4つの工程に分かれ、乾燥時間や充電時間のロスをなくすため、通常の順序を一部変更して効率的に行われました。初めて扱う器具や装置に戸惑いながらも、各グループにはアシスタントによる丁寧なアドバイスがあり、全員がリチウムイオン電池(パウチ型)の製造に成功しました。意外と簡単に作成でき、電圧も3Vの出力を確認し、LEDを点灯させたり、オルゴールを鳴らしたり、電気自動車の模型を動かしたりすることができました。電池製作後には、振り返りとしてスライドを使い、リチウムイオン電池の構造や仕組みについて理解を深めました。
今回の実習を通して、普段使用しているスマートフォンの中にも同様の電池が使用されていることを知り、その中に詰め込まれたさまざまな技術について改めて理解を深めることができました。
TN−サイエンスツアー 令和6年8月7日(水)
本年度より、新たな理数科行事として「探究する力」「創造する力」を育むために実施した『TN−サイエンスツアー』は、理数科1年次生を対象に行いました。世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設のSpring8(Super Photon ring-8 GeV)及びX線自由電子レーザー施設のSACLA(SPring-8 Angstrom Compact Free Electron Laser)研修と令和6年度SSH生徒研究発表会に見学団として参加しました。
Spring8研修では、放射光の発生原理について学び、実際に施設内部の実験スペースを見学させていただき、施設の大きさを体感することができました。生命科学や環境・エネルギー、新材料開発など様々な分野の研究開発に貢献していることから、世界的にもとても重要な施設であることを実感することができました。また、SACLAのX線自由電子レーザーは、これまで実現できなかった原子や分子の瞬間的な動きを観察可能にしたことで、難病の原因解明と薬の創出、地球環境を悪化させる物質の抑制方法の確立など、私たちの生活の向上に大きく役立つ重要な研究施設であることに魅力を感じました。
昼食後、神戸国際展示場で開催された全国のSSH校代表者による生徒研究のポスター発表に見学団として参加しました。本校からは、理数科3年次生の化学班が「髪の毛で世界の水質汚染を救う」という研究テーマで発表を行いました。興味のある発表を3つ以上聞くことを目標に、さまざまな分野の課題研究ブースをまわり、質問や意見交換を行い、交流を深めました。
今回のツアーは、専門家から直接話を聞くことができたり、研究の様子を見学させていただくことができ、貴重な経験となりました。
徳島県立富岡西高等学校
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