TN-SCOPE Science(SS)理数科

TN−サイエンスツアー 令和6年8月7日(水)

 本年度より、新たな理数科行事として「探究する力」「創造する力」を育むために実施した『TN−サイエンスツアー』は、理数科1年次生を対象に行いました。世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設のSpring8(Super Photon ring-8 GeV)及びX線自由電子レーザー施設のSACLA(SPring-8 Angstrom Compact Free Electron Laser)研修と令和6年度SSH生徒研究発表会に見学団として参加しました。 
 Spring8研修では、放射光の発生原理について学び、実際に施設内部の実験スペースを見学させていただき、施設の大きさを体感することができました。生命科学や環境・エネルギー、新材料開発など様々な分野の研究開発に貢献していることから、世界的にもとても重要な施設であることを実感することができました。また、SACLAのX線自由電子レーザーは、これまで実現できなかった原子や分子の瞬間的な動きを観察可能にしたことで、難病の原因解明と薬の創出、地球環境を悪化させる物質の抑制方法の確立など、私たちの生活の向上に大きく役立つ重要な研究施設であることに魅力を感じました。 
 昼食後、神戸国際展示場で開催された全国のSSH校代表者による生徒研究のポスター発表に見学団として参加しました。本校からは、理数科3年次生の化学班が「髪の毛で世界の水質汚染を救う」という研究テーマで発表を行いました。興味のある発表を3つ以上聞くことを目標に、さまざまな分野の課題研究ブースをまわり、質問や意見交換を行い、交流を深めました。 
 今回のツアーは、専門家から直接話を聞くことができたり、研究の様子を見学させていただくことができ、貴重な経験となりました。

徳島県「バッテリーバレイ構想」による講義 令和6年7月11日(木)

 徳島県の「バッテリーバレイ構想」の一環として実施された「バッテリー教育プログラム」は、理数科の1年次生を対象にした学びの場となりました。このプログラムでは、産業技術総合研究所が作成した資料を用いて、バッテリーに関する知識を物理や化学の視点から座学形式で学ぶことができました。

さらに、8月には産業技術総合研究所 関西センターで小型電池の製造実習を行い、実際に探究活動を通じて学びを深める予定です。この実習では、座学で学んだ理論を実践に結びつけることで、バッテリーに対する理解をより深めることができます。

SS1フィールドワーク(那賀川水質調査) 令和6年7月5日(金)

 昨年度と同じ場所(大京原橋中央付近)で、理数科1年次生がSS1フィールドワーク(那賀川水質調査)に取り組みました。今回は、水量が多かったため、昨年度よりも浅い場所での調査になりました。那賀川の調査に関しては、徳島県危機管理環境部環境管理課水質担当者の御指導のもと、安全に行うことができました。パックテスト用に表層の水を採取し、網を使って小魚・エビ・サワガニ等を採集しました。また、川底の石を裏返し、ピンセットで摘んだり、スポイトで水をかけてバットに落として水生生物を採集しました。水質階級を知る手掛かりとなる指標生物であるヒラタカゲロウ等の採集を目標にして調査を行いました。

 水生生物による水質判定方法やパックテストによる水質分析を通して、身近な水環境を理解し、環境保全への関心を高める良い機会となりました。

SS2特別講義(鳴門教育大学) 令和6年5月17日(金)

演題:「課題研究の進め方」

講師:鳴門教育大学 寺島幸生准教授

 理数科2年次生対象に、SS2特別講義を実施しました。2年次生の研究の進行具合に合わせた、相談型の講義形式で実施しました。生徒は、数分程度で研究内容をスライドを用いてプレゼンしました。研究を行っていく上で困っていることを中心に発表し、仮説の立て方、実験による検証の仕方、実験データの取り方などがありました。寺島先生は、生徒との対話を通して研究の進め方について丁寧にご講演していただきました。

今後は、寺島先生からのアドバイスをもとに、6月末の中間報告を目標に研究を進めていきます。

令和6年度第12回四国地区SSH生徒研究発表会 令和6年4月6日(土)

 本年度の四国地区SSH生徒研究発表会は、愛媛県立西条高等学校で開催され、理数科3年次生が参加しました。午前中はポスター発表の準備とリハーサルを行い、開催行事の後、12:30よりポスター発表が始まりました。112テーマの研究をAからDの4グループに分け、発表・質疑応答合わせて15分間を、それぞれ3回ずつ行いました。
 3回のプレゼンテーションを通して、他校の先生方や生徒間で活発な意見交換が行われ、異なる視点や意見を収集することができました。科学的な探究のために必要な資質の向上や課題研究の取組の活性化につながる良い経験をすることができました。7月の最終発表と論文執筆に向け、追加実験等を行い、質の高い研究を目指します。