2024年12月の記事一覧
SSH台湾研修 令和6年12月16日(月)~12月20日(金)
今年度は、台南・高雄地域を中心にSSH台湾研修を実施しました。
12月16日(月)
初日は、関西国際空港から高雄空港へ到着後、台南市楠西区へバスで移動し、「田寮月世界地景公園」で研修を行いました。この地形は主に泥岩(マッドストーン)から成り立っており、風化や侵食によって形成された急峻な崖や谷が特徴です。この特異な地形が、他の地域には見られない荒涼とした美しさを生み出しており、まるで月面を思わせることから「月世界」という名前がついたそうです。
12月17日(火)
研修2日目は、昨年度姉妹校となった國立新化高級中學との交流を行いました。午前中には歓迎セレモニーが行われ、午後から科学的交流として、『重力加速度は緯度に依存する』を検証するための共同実験や、自然放射線の計測、そして「pH指示薬の研究」のミニ課題研究内容を英語版に変換したスライドで発表しました。さらに、翌日の研修地である烏山頭ダムについての事前学習内容について英語でプレゼンテーションを行いました。また、新化高級中學での授業体験もさせていただきました。
放課後には、研修に参加した全生徒がホームステイを体験しました。
12月18日(水)
午前中は、新化高級中学校周辺を散策し、サツマイモ栽培研究を行っている施設を訪問し、授業体験も行いました。昼食後、ホームステイ先でお世話になったバディと一緒に、「烏山頭ダム」で研修を行いました。台湾で不毛の大地と呼ばれていた嘉南平原に、堰堤長1,273mという当時東洋一の規模で、総延長16,000kmにおよぶ給排水路を完成させた八田與一の土木技術について学びました。堰堤の上を徒歩で移動し、そのスケールの大きさを実感しました。
その後、本校生徒だけで台南官田水雉生態教育園区へ移動しました。ここは、主に絶滅危惧種である水雉(ミズキジ、スイチ(キ):クイナのこと、レンカク、タマシギなど)の保護とその生態の保全研究を目的としています。園区内で水雉をはじめとする様々な動植物を観察することで、自然環境について学びました。
12月19日(木)
この日は、午前中に台南大学の黄銘誌先生から、台南地域の植物相や生態系、水産業における養殖技術についての講義を受けました。また、ダイオウグソクムシ研究中に新種(エノスイグソクムシ)を発見した経緯についても学びました。
午後は、台南水産研究所(行政院農業委員会水産試験所台南支所)で高級魚ハタを初めとする輸出用魚の養殖技術に関する講義を受け、養殖場を見学しました。その後、國立故宮博物院南部院へ移動し、博物館での保存科学の手法について学びました。
12月20日(金)
この日は、これまでの研修内容を振り返り、デジタルレポートにまとめました。最後に、高雄空港から関西国際空港へ移動し、帰国しました。
日本金属学会・日本鉄鋼協会中国四国支部主催~高校生ポスターセッション~
徳島大学で開催された日本金属学会・日本鉄鋼協会中国四国支部第57回「若手フォーラム」において、高校生ポスターセッションに出場しました。発表を通じて、専門分野で活躍されている研究者の方々から直接指導や助言をいただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。事前準備は決して簡単ではありませんでしたが、その過程を通じて多くの学びと成長を実感しました。特に、専門家からのフィードバックは今後の研究活動に大きな刺激となり、今後の更なる努力に繋がる貴重な経験となりました。
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