2月14日(金)、本校にて「令和6年度 SSH課題研究発表会・公開授業」を開催しました。
公開授業では、富西STEAM教育の実践として、教科横断型の授業を行いました。バスケットボールのシュート確率と戦術について学ぶ「体育×数学」、宇宙エレベータの現状と課題について学ぶ「英語×物理」、今回の共通テストのような古典に見られた化学反応について学ぶ「国語×化学」など、教員のわくわくする姿に生徒もわくわくした様子でした。
研究発表では、普通科・理数科両方の生徒が社会課題や科学的探究に関する多様なテーマに取り組み、その成果を発表しました。また、SSH台湾研修の報告も行われ、国際的な視野を広げる機会となりました。
発表会・公開授業には、県教育委員会をはじめ、SSH運営指導委員の方々が参加され、たくさんの御意見をいただきました。引き続き本校SSHの取組を充実していきます。
発表テーマは次のとおりです。
「海外の文化に触れてみよう!!~高校生活の中で異文化を感じる方法~」「SNSを活用して徳島県を盛り上げるには」「徳島県の若い世代の献血率を上げる」「富西周辺の安全な避難場所を見つけよう」「おもちゃが促す乳幼児の能力」「2024年問題~トラックドライバーの現状と私たちが出す提案~」「空気抵抗と形状の関係について」「廃棄される食品で代用できるた日焼け止め」「ハシボソガラス、ハシブトガラス、トビの関係性」「第2カプレカ数の可能性」
講演「『起業』って何かな? AIと会話しましょう」
講師:徳島大学 前学長 野地 澄晴 先生
場所:阿南光高校
阿南光高校で開催された講演「『起業』って何かな? AIと会話しましょう」に参加しました。
野地先生には、AIの可能性や起業に関する貴重なお話をしていただき、特にChatGPTが音声をもとに自己紹介や生徒との質疑応答を行ったことが印象的でした。
講演を通じて、生徒たちは最新技術について深く考える機会を得るとともに、「自分の可能性を信じ、新しい技術とともに未来を創ることの大切さ」を学びました。AIが社会やビジネスの世界でどのように活用されるのかを知ることで、これからの時代に求められるスキルやマインドについて考えるきっかけとなりました。
2024年度「高校生×Chance・Challenge・Changeプログラム」の一環として、知事や教育長に提言を行う「C3プロポーザル(提言報告)」に参加しました。本校の生徒は、「地元食材の地産地消」の課題(テーマ)に取り組み、他校の生徒とともにオンラインで協議し、調査・分析を行い、その成果を発表しました。
他の発表テーマには、地域防災、教育支援、交通安全、SNS活用など、社会課題に関する多様なテーマが含まれ、各グループが自身の視点で解決策を提案し、多くの学びと発見がありました。発表を通じて、考えを言葉にする難しさや伝える力の大切さを実感するとともに、他のグループの発表を聞くことで新たな視点や気づきを得ることができました。
本イベントを通じて得た学びを今後に活かしていきたいと思います。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました!
第2回目となる今回は、SSHの研究発表の場として、多くの高校が参加し、それぞれの研究成果を披露しました。本校の生徒たちは、第1回での学びを活かし、SSの時間を活用して各グループで研究テーマを設定。限られた期間の中で研究を進め、発表に臨みました。
発表の場では、他校の生徒や大学の先生方から貴重なご意見やアドバイスをいただき、研究をより深めるための多くのヒントを得ることができました。また、他校の発表を聞くことで、異なる視点からの研究方法や実験の工夫を学ぶ機会にもなり、大変有意義な時間となりました。
今回得た知見を活かし、研究をさらに発展させることを目指して取り組んでいきます。そして、SSH活動を通じて科学的探究心を育み、社会に貢献できる研究を進めてまいります。今後とも応援よろしくお願いいたします!
実験・講義 「Jonan Science Lab」
内容 「ALDH2遺伝子の多型解析(お酒に強い遺伝子の有無を調べる実験)」
場所 城南高校生物室
城南高校の生物室で開催された「Jonan Science Lab」に参加しました。今回は、かずさDNA研究所とZoomでつなぎ、「ALDH2遺伝子の多型解析」をテーマにリモート実験を行いました。
実験では、参加者が自身の口腔粘膜細胞を採取し、そこからDNAを抽出。その後、PCR法を用いてALDH2遺伝子の特定部分を増幅し、電気泳動によって遺伝子型を判定しました。
参加した生徒からは、「遺伝子組み換えやゲノム編集という言葉は聞いたことがあったが、詳しい内容までは知らなかったので、実験を通じて理解が深まった」との声がありました。生命科学の奥深さを実感する貴重な機会となりました。
次の通り,令和6年度富岡西高校生徒課題研究発表会・公開授業を実施します。
1 日時 令和6年2月14日(金)
2 場所 徳島県立富岡西高等学校
3 日程 *詳細は実施要項で確認してください
13:15~15:40
4 対象 近隣中学校教員・県内高等学校教員
5 申込 参加申込書に必要事項をご記入の上,メールにてお申し込みください
令和6年度 SSH課題研究発表会・公開授業要項.pdf R6_別紙 参加申込書.docx
本校理数科1年次生徒が日亜化学工業株式会社 辰巳工場を訪問しました。
今回の見学では、リチウムイオンバッテリーの正極材料を生産するエリアや、製品の品質管理・検査を行う研究施設を見学しました。2つのグループに分かれ、それぞれが製造工程の各エリアを順番に見て回りました。特に、原料の加工から製品の出荷までの一連の流れを実際に目にすることで、製造業における品質管理の重要性を学ぶ貴重な機会となりました。
今回の工場見学を通じて、生徒たちは製造業の現場を直接体験し、科学技術がどのように活用されているかを学ぶことができました。この貴重な経験を、今後の学習や進路選択に生かしていきたいと思います。
今年度は、台南・高雄地域を中心にSSH台湾研修を実施しました。
12月16日(月)
初日は、関西国際空港から高雄空港へ到着後、台南市楠西区へバスで移動し、「田寮月世界地景公園」で研修を行いました。この地形は主に泥岩(マッドストーン)から成り立っており、風化や侵食によって形成された急峻な崖や谷が特徴です。この特異な地形が、他の地域には見られない荒涼とした美しさを生み出しており、まるで月面を思わせることから「月世界」という名前がついたそうです。
12月17日(火)
研修2日目は、昨年度姉妹校となった國立新化高級中學との交流を行いました。午前中には歓迎セレモニーが行われ、午後から科学的交流として、『重力加速度は緯度に依存する』を検証するための共同実験や、自然放射線の計測、そして「pH指示薬の研究」のミニ課題研究内容を英語版に変換したスライドで発表しました。さらに、翌日の研修地である烏山頭ダムについての事前学習内容について英語でプレゼンテーションを行いました。また、新化高級中學での授業体験もさせていただきました。
放課後には、研修に参加した全生徒がホームステイを体験しました。
12月18日(水)
午前中は、新化高級中学校周辺を散策し、サツマイモ栽培研究を行っている施設を訪問し、授業体験も行いました。昼食後、ホームステイ先でお世話になったバディと一緒に、「烏山頭ダム」で研修を行いました。台湾で不毛の大地と呼ばれていた嘉南平原に、堰堤長1,273mという当時東洋一の規模で、総延長16,000kmにおよぶ給排水路を完成させた八田與一の土木技術について学びました。堰堤の上を徒歩で移動し、そのスケールの大きさを実感しました。
その後、本校生徒だけで台南官田水雉生態教育園区へ移動しました。ここは、主に絶滅危惧種である水雉(ミズキジ、スイチ(キ):クイナのこと、レンカク、タマシギなど)の保護とその生態の保全研究を目的としています。園区内で水雉をはじめとする様々な動植物を観察することで、自然環境について学びました。
12月19日(木)
この日は、午前中に台南大学の黄銘誌先生から、台南地域の植物相や生態系、水産業における養殖技術についての講義を受けました。また、ダイオウグソクムシ研究中に新種(エノスイグソクムシ)を発見した経緯についても学びました。
午後は、台南水産研究所(行政院農業委員会水産試験所台南支所)で高級魚ハタを初めとする輸出用魚の養殖技術に関する講義を受け、養殖場を見学しました。その後、國立故宮博物院南部院へ移動し、博物館での保存科学の手法について学びました。
12月20日(金)
この日は、これまでの研修内容を振り返り、デジタルレポートにまとめました。最後に、高雄空港から関西国際空港へ移動し、帰国しました。
徳島大学で開催された日本金属学会・日本鉄鋼協会中国四国支部第57回「若手フォーラム」において、高校生ポスターセッションに出場しました。発表を通じて、専門分野で活躍されている研究者の方々から直接指導や助言をいただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。事前準備は決して簡単ではありませんでしたが、その過程を通じて多くの学びと成長を実感しました。特に、専門家からのフィードバックは今後の研究活動に大きな刺激となり、今後の更なる努力に繋がる貴重な経験となりました。
徳島大学で開催された日本金属学会・日本鉄鋼協会中国四国支部第57回「若手フォーラム」において、高校生ポスターセッションに出場しました。
発表を通じて、専門分野で活躍されている研究者の方々から直接指導や助言をいただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。事前準備は決して簡単ではありませんでしたが、その過程を通じて多くの学びと成長を実感しました。特に、専門家からのフィードバックは今後の研究活動に大きな刺激となり、今後の更なる努力に繋がる貴重な経験となりました。
特別授業 富西STEAM授業(理数化学×現代の国語)
場所 化学室
理数科1年次生を対象に、「理数化学」と「現代の国語」を融合させた授業を実施しました。本授業では、銅(Ⅱ)イオンの反応を題材に、実験手順や結果を文章で的確に表現する力を養うとともに、表現の評価について深く学びました。
生徒たちは、実験の過程を正確に記述し、論理的かつ分かりやすい文章にまとめることに挑戦しました。また、自身や他者の記述を比較・評価することで、より適切な表現とは何かを考察する機会となりました。
本授業を通じて、生徒たちは科学的な思考力と文章表現力の双方を高めることができました。今後も教科を横断した学びを取り入れ、探究的な学習を深めていきます。
出張講義 早稲田大学理工学術院総合研究所
研究院准教授 田中香津生先生
演題「加速キッチンと課題研究の進め方」
理数科1・2年次生を対象に、「加速キッチンと課題研究の進め方」と題したSS特別講義を実施しました。本講義では、「良い探究活動とは何か?」という問いを起点に、課題研究を進める上での重要なポイントを対話形式で解説しました。
講義の前半では、素粒子研究機関「加速キッチン」の活動が紹介されました。「加速キッチン」は田中先生が代表を務める研究機関で、中高生が実際に宇宙線検出器を用いて研究計画を立て、データを収集・解析する体験型プログラムを提供しています。参加者は、最先端の研究に触れながら宇宙の謎に迫る貴重な経験を得ることができます。
後半では、課題研究を進めるための具体的なアドバイスが行われました。2年次生からは、「現在取り組んでいる研究について、田中先生に直接相談できたことが大きな収穫だった」との声が聞かれました。一方、1年次生は、「研究テーマを設定する際に問題意識を持つことの重要性を改めて認識した」との感想を述べていました。
今回の講義を通じて、生徒たちは研究の面白さだけでなく、実践的な研究の進め方を学ぶことができました。特に、「加速キッチン」の活動紹介は、生徒たちに大きな刺激を与え、科学者・研究者としてのキャリアを考える貴重なきっかけとなったと考えられます。
実験・講義 第1回SSH高等学校課題研究研修会
内容「課題研究や科学部研究のテーマ設定および研究の進め方に対する指導・助言」
場所 徳島大学理工学部
参加者 理数科1年次
徳島大学理工学部と城南高校が主催し、理数科1年次生を対象とした課題研究テーマ設定研修会が実施されました。本校のほか、城北高校、海部高校、城ノ内中等教育学校の生徒も参加し、理工学部の三好先生をファシリテーターに迎えて活発な議論が交わされました。
研修会では、KJ法を用いて、架空の課題研究テーマを設定するプロセスを体験しました。まず、自由に研究テーマを付箋に書き出し、模造紙に貼り付けました。その後、共通点のある付箋をグルーピングし、より大きなテーマへと分類していきました。この過程を通じて、生徒たちは互いのアイデアに触発され、新たな視点を得ることができました。
各グループは議論を重ね、最終的に一つの研究テーマを決定。そのテーマについて、具体的にどのようなことを解明したいのかをKJ法を用いて深掘りし、発表を行いました。発表では、生徒たちが自分の言葉で研究の目的や方法を説明し、互いの研究内容を共有しました。
参加した生徒からは、「自分の興味のあることを自由に話し合えて楽しかった」「協力して一つのテーマを作り上げる経験ができた」「課題研究に対する意欲が高まった」といった声が聞かれました。
研修で学んだことを活かし、2月には各グループが具体的な研究テーマを決定し、発表会を実施する予定です。互いに刺激し合いながら研究を深めていきます。
11月21日(木)の放課後、2024年4月に新発売され大ヒットを続けているキリンビール「晴れ風」のブランドマーケティングを担当されている向井優夏さんとのオンライン座談会を実施しました。
脇町高校主催で、徳島北高校、川島高校、富岡西高校の生徒がzoomを介して集まり、大変貴重なお話を聞かせてもらいました。本校からも「マーケティング、経済、経営、地域活性化、自治体支援」などの分野に興味を持つ、3年生21名、2年生12名、1年生4名の計37名が参加しました。マーケティングとは何か、マーケティングの重要性、商品購入を通じての自治体支援の仕組み(晴れ風ACTION)など、今後の学習や課題研究、将来の進路にも活かすことができる興味深いお話を聞かせていただきました。
最後には高校生に向けて、「頑張る習慣」や「自分で考え、自分で選択する」大切さも伝えてくださいました。質疑応答の時間には各校から様々な質問が出て、他校の生徒がどのような疑問点を持っているのかを知れる貴重な時間になりました。ワクワクする学びの機会をありがとうございました。

京都大学が高大接続・高大連携活動の一環として行う「学びコーディネーター」(京都大学大学院生)を講師に招き、「流体力学」に関する特別講義を実施しました。
理数科1・2年生を対象に、最先端の研究に触れる機会を提供し、課題研究に役立つ知識や技術の習得を目指すことを目的としています。流体力学という普段あまり馴染みのない分野を、「流れ星」や「交通渋滞」といった身近な例を用いてわかりやすく解説してくださいました。
生徒の皆さんからは、最初は難しそうと感じていた流体力学に、次第に好奇心を抱く様子が見られました。授業後、「すべての流体において当てはまる方程式があることに驚愕した」「難しい内容も、図や身近な例を用いて説明してくださり、よく理解できた」といった声が聞かれました。質疑応答の時間には、積極的に質問を行う姿が見られ、活発な議論が展開されました。
生徒の皆さんにとって大学での学びや研究の様子を直接体験してもらう貴重な機会となりました。最先端の研究に触れることで、自分の将来の進路について具体的に考えるきっかけを得て、進路選択にも大きな影響を与えたのではないでしょうかか。
今後もこのような出前授業を通して、生徒たちの探究心を育み、科学への興味関心を深めていきたいと考えています。