校舎内で自然放射線(ガンマ線)の遮蔽効果が高い場所を調査!
2023年10月24日 17時29分自然科学部では、「校舎内でどの場所が最も自然放射線を遮蔽しているのか」というテーマで研究を行いました。簡易自然放射線観測器『Radi』を使って計測し、その結果について考察しました。
自然放射線とは?
自然放射線には、宇宙から降り注ぐもの、地面から放出されるもの、そして空気中から放出されるものがあります。これらは天候、湿度、換気状況などによってその量が変化することが知られています。
測定方法と結果
私たちは約1ヶ月間、校舎内での自然放射線量を継続的に測定し、その観測データを分析しました。特に、高さとの関係を調べるため、南館の1階から4階まで、同じ場所(東側通路の入り口付近)で定点観測を行いました。測定は役割分担をして、朝(8:30頃)、昼(13:00頃)、夕方(16:30頃)の1日3回実施しました。
この観測結果をまとめたポスターを作成し、先日開催された科学作品展に出品しました。観測の結果、3階の通路付近のデータがわずかですが低い傾向を示しました。これについては、上空からの放射線と地面からの放射線のちょうど中間地点にあたること、また、その場所の換気が他の測定地点に比べて良かったことが要因として考えられます。しかしながら、今回のデータだけでは、決定的な結論を出すには至りませんでした。
今後の展望
今後は、さらに詳細なデータ収集が必要だと考えています。具体的には、校舎内の平面的な場所による違いや、時間的な変化についても詳しく調査していきたいと考えています。現在は、校舎の長寿命化工事に伴い観測を一時休止していますが、工事が終わり次第、観測を再開する予定です。今後の研究にもご期待ください!